自由という名の特効薬

アラサーオタクのうつ病回復雑記。

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寂しさに耐えられない

あれは確か7月に入った頃。

もう初夏だというのに、妙に寒かったのを覚えている。

人は、寂しいと体が暖まらないのだ。

永田カビ著の一人交換日記で描かれていたことなのだが、それは本当だった。

 

一人交換日記 (ビッグコミックススペシャル)

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 7月だというのに長袖を着て、ぬいぐるみを抱きしめ寂しさを紛らわそうとした。

こんなに寂しさを感じたことは人生ではじめてだった。これが孤独感というものだろうか、と思った。

 

「最近寂しくて仕方ないんです」そう医師に訴えると、「それは、余裕がでてきた証拠です」と言われた。

 

うつになると、自分の事ばかり考える。他の人の事を考える余裕などない。他の人と関わりたいと思うようになったならそれは、改善してきているという証なのだそうだ。

なるほどそれは喜ばしい。だからといってこの寂しさが紛れるわけではなかった。

 

会いたいとまでは言わないから、せめて話し相手が欲しかった。

 

意を決して友達に連絡を取った。

 

普段頻繁に連絡をとる方ではない。うつになってからは以前にも増して連絡など取っていなかったし、中学の友達など成人式以来電話もメールもしていない。

それでも誰か相手をして欲しかった。私がうつだとカミングアウトすることで相手がどういうリアクションするかなど頭からすっかり抜け落ちていた。

 

ラインで誰か私の相手をしてくれ!という叫びを一斉送信した。中学の友達には久しぶり!とメールを送った。メルアドが変更になっていて送れなかったらどうしよう、それだけが不安だった。

 

幸いメルアドは変更されておらず、無事返事が返ってきた。久しぶり過ぎて、詐欺かと思った!と後で言われた。

本当私は友人に恵まれていて、実はうつを治療中で治りかけてきたんだけどそしたら寂しくて仕方がないんだ、そう言うと皆引いたり責めたりせずに、それは大変だったねーと軽く返してくれた。

下手に重い空気になるよりも軽く返事をしてくれたことはなにより有り難かった。

 

連日いろんな子と電話やラインをした。

お盆に久しぶりに会おう、と約束をした。

寂しさはそれで満たされたようで、だんだんと暖かさを感じるようになり、孤独感は薄れていった。

 

 

それでもときどき寂しさが顔を出す。

 

誰かの声を聴きたくて仕方がなくなる。

 

本を読んだり音楽を聴いたりして気を紛らわす。

 

そうして時間が経っていることに安堵する。

 

早くこの寂しい一日が終わって欲しい。