カプリシャスノーマルストイック

アラサーオタクのうつ病回復雑記。

JKハルは異世界で娼婦になった

JKハルは異世界で娼婦になった

JKハルは異世界で娼婦になった

 

12月13日、私は全く何もやる気が起きなくて元気もなくてずっと布団にもぐっていた。眠ろうと思っても眠れず、だからといって起き上がる気力もなく、布団にくるまりスマホをいじっていた。そんなときツイッターのタイムラインに流れてきたのが『JKハルは異世界で娼婦になった』をオススメするツイートだった。

以前からタイトルは聞いていた。気になってはいたのだが最近スマホやパソコンで長文を読むとやたら疲れるし、異世界チートものには特に興味がなかったのでスルーしていた。ところがこの作品はただの異世界チートものではないという。まあ、タイトルからしてチート臭が全くしないわけで、でもエロに特に興味もなかったわけで、読む気が起きなかったのだ。

しかしながらその日は何故か読む気になった。寝転がったままスマホからサイトに飛ぶ。読み始めるとあっという間に読み終わり、そしてなぜか元気になっていた。

 

なんだこの小説、と思った。元気が出た私は買い物に出るついでに書店により、書籍版を購入した。

 

書籍版の厚さを見ると、あれこんなに長い小説だったっけ?と思った。あまりにもサクサクと読めてしまったので、書籍化にあたって加筆修正などなされているとしてもこんな厚さになるのか?と不思議に思っていた。

 

書籍化にあたって不安だったのはエロ描写だ。

タイトルの通り、JKだったハルが異世界に飛ばされ、その世界で娼婦として生きていくことになる、という話だ。

だからもちろんエロ描写がある。あけっぴろげすぎてむしろエロくないエロ描写が、下手に誤魔化されていたりしたら嫌だな、と思っていたのだがそんな心配はいらなかった。

 

ネットでは発売から既に経っていることもあっていろんな意見が散見される。

でも、私はこの小説は面白い、人にオススメしたい、と思う。

(もちろんエロ描写があるのでオススメする人は選ぶが)

 

是非ネタバレなしで読んでほしい。ハルの逞しさ、優しさ、そういうのを感じ取ってほしい。本当に、読むと元気が出てくるのだ。

 

女の子が強い物語は好きだ。ハルは異世界に飛ばされて、その異世界が男尊女卑の世界で生き抜く術が春を売ることだけだったけど、それでも強く逞しく生きていこうとする。娼婦だけど純愛もあったり、恋をしたりする。特にこのハルの恋の結末が知りたい。ここだけ言ってしまうとハルの恋の結末は書かれずに物語は終わってしまう。ハルがこの物語が終わってからどう生きていくのか、とても知りたい。作者さん是非続編を……!

希死念慮と私2

 

希死念慮と私という記事を書いた後、読んだ方から八本足の蝶というサイトを教えていただいた。

二階堂奥歯という女性が自殺するまでを綴った日記サイトである。

 

残念ながら私はこのサイトを読み切ることはできなかった。自殺した日からさかのぼって数ページ読んだところで閉じてしまった。
二階堂奥歯という人間の知識は私から見てあまりにも膨大過ぎたし、その思いを理解するには底の見えない大きな穴を除くような恐怖が伴った。私にはその底を視通すことはできない。

 

ただこの大きな思いが、希死念慮というただの四文字で表されて良いものか。

 

圧倒的な読書量とそれによって培われた価値観と思考、死への羨望。死ぬまでの苦しみ。痛み。彼女の人生。いけないものとわかっていつつそれでも惹かれてしまうような、不思議な魅力があった。

 

それと同時に、私の希死念慮はではどういうものか?という思いが湧いた。

 

前回の記事で「希死念慮くん」と表したこの思い。人と共感することもある。死にたい消えたいという思い、あるよね、と同意することもある。

 

でもこれは、私だけの思いだ。

 

不幸や幸福のときに死にたいと二次関数のグラフのように存在感を増し、何もできないときには消えてしまいたいと囁く彼は私だけのものだ。

独占欲のような何かが湧いた。

これは私だけの彼だ。私の中の一部であり、私という人を形成する人格の一人だ。他の誰でもない。他の誰とも同じではない。そう思いたい、という思いが湧いたのである。

私は彼を抱きしめる。今は存在感を薄くそっと佇んでいる彼を抱きしめる。お前は私だけのものだ。私と共に生き、私と共に死ぬものだ。

彼は私と共に在らねばならない。彼は私の一部なのだから。

 

だから、この彼を「希死念慮」という一般的な名前で呼んでいいものか。

 

だから何か名前を付けたい。何なら外見から細かく決めてあげよう。

私だけにしかわからない、私だけしか知らない、私だけのために存在するように。

今こそオススメしたいBL古典4選

たまにはオタクらしい記事を書こうと思う。今回の記事は読む人を選ぶと思うので、こういうのはちょっと、と思われたら即戻るボタンを押していただきたい。

 

私はいわゆる”腐女子”の要素も持っている。

改めて説明させていただくと腐女子とは、BL(ボーイズラブ)、男性同士の恋愛を好む女性達のことである。

ただ、正々堂々腐女子です!と名乗れるほどのものではなく、どちらかというといわゆるNL(ノーマルカップリング、男女の恋愛)の方を好んで読む。たまにBLも嗜む、という程度だ。BLに関しては好みがものすごく限定的で、とても選り好みするためあれやこれやと漁れないのである。勿論読んでみないとわからないので気になったものはとりあえず読んでみることにしている。

 

そんな私がBLの世界に足を突っ込んだのは中学のときである。

某少年漫画のアンソロジーを友人にオススメされた。ん?これ男同士だよね?と思いながら読んでいた。その時点ではBL!良い!とは思っていなかった。

私が感銘を受けたのは、母の本棚にひっそりと置いてあった、昔の少女漫画である。腐女子というかオタクとして開花したのが中学のときで、当時はとりあえず漫画なら読んでみていた。そこで何とも言い難い気持ちにさせられた漫画たちが、今回紹介する漫画たちである。

 

トーマの心臓

トーマの心臓 (小学館文庫)

トーマの心臓 (小学館文庫)

 

 ”花の24年組”と言われる萩尾望都先生が描く、ドイツのギムナジウムでの少年達の物語。

 ギムナジウムで可愛いと評判だった少年、トーマはある日転落死してしまう。やがてトーマそっくりの少年、エーリクが転入してくるところから物語は始まる。

主人公はユリスモールという少年。トーマと衝突してしまい、その後トーマが転落死したことからユリスモールはトーマについて考えを巡らせていた。ユリスモールはエーリクにトーマを重ねてみてしまい、複雑な思いを抱く。

可愛らしいトーマと似ているため重ねて見られることをあまり良しとしないエーリク。

トーマはなぜ転落死したのか、ユリスモールはなぜトーマと衝突してしまったのか、過去に何があったのかを紐解きながら物語は進んでいく。

ユリスモールと徐々に仲良くなっていくエーリク。その過程は簡単ではなく、衝撃的な出来事がいろいろ起きていく。

それを乗り越えての2人の結末を、是非見届けて欲しい。

文庫版全1巻と手軽に読めるため未読の方には是非読んでほしい物語である。

 

 

ポーの一族

ポーの一族(1) (フラワーコミックス)
 

 厳密に言えばこの作品はBLではない。が、合わせてオススメしたい。

ポーの一族」とは、吸血鬼(バンパネラ)の一族。

主人公のエドガーとその妹メリーベルは幼い頃森に捨てられてしまった。それを拾ったのがポーの一族の老婆であったことから物語は始まる。

本来ならば成人にならなければポーの一族には加えられないという掟になっていたが、とある事件により14歳でエドガーはバンパネラとなる。

その後メリーベルも一族に迎え入れ、しばらく時を過ごす。

バンパネラは年を取らない。エドガーは永遠の少年として、長い時を生き続けることとなる。

様々な出来事があり、アランという少年をエドガーは仲間にする。

この2人の少年が、とてもBL的で良いのである。

年を取らない美しい少年ふたり。時にぶつかり合いながら、2人で様々な場所を転々とし、永遠とも思える時間を生きる。

とくにオススメしたいのが『小鳥の巣』というお話。
ドイツのギムナジウムでの出来事を描いた物語である。
当時の少女漫画で美しい少年が出てきてギムナジウムといえば、BLではないか!
というのは私の偏見であるが、この永遠の少年たちの物語を是非多くの人に知っていただきたい。エドガーとアランのふたりの怪しい関係は、どうしようもなく魅力的である。

2018年には宝塚歌劇団で舞台化もする。この機会に是非読んでみていただきたい。文庫版で全3巻。

 

風と木の詩

風と木の詩 (1)

風と木の詩 (1)

 

こちらも”花の24年組”と言われる竹内惠子先生が描いた、フランスの男子校を舞台にした作品。

誠実で真面目な少年セルジュと、耽美で甘美な少年ジルベールの2人を中心とした様々な人間関係が描かれている。

特にこのジルベール、名前を聞いたことがあるお姉様方も多いのではなかろうか。
とんでもない小悪魔的美少年である。歪んでいるようでその実一途。しっかりとした芯を持っているもそれはとても細く、儚い。

物語はセルジュが転入してきて、寮でこのジルベールと同室になることから始まる。

多数の男性を虜にするも孤独なジルベール
少々変わった見た目をしながらも真面目で多くの友人関係を持つも孤独なセルジュ。

不真面目なジルベールとぶつかりあうセルジュ。しかし2人はどこか似ているところがあって、次第に惹かれていく。
その思いはとても純粋だ。でもジルベールは歪んでいる。そういうふうに育てられてしまっていた。セルジュはジルベールをなんとか助け出そうとする……。

人外のような魅力を携えたジルベールがとにかく美しくて可愛らしい。まさに魔性の美少年。

この儚い愛の結末を知らない方々はどうか読んでみて欲しい。文庫版で全10巻。

 

パタリロ!

パタリロ! 1 (白泉社文庫)

パタリロ! 1 (白泉社文庫)

 

 果たしてこれを古典と言ってよいものか。何故ならまだ連載しているからだ。

しかし上記の作品らと同時期に始まったパタリロ。あえて古典BLとしたい。

パタリロと言えば私と同年代の方々はNHK第二衛星アニメ劇場でやっていたのを見たことがあるのではないだろうか。カードキャプターさくらなどと同じ時間帯に放映していたのである。堂々と、マライヒ(男)とバンコラン(男)のキスシーンなどあるこの作品を。さくらと同じ時間帯に。

よくわからず見ていた小学生の時の同級生たち、特に男子がクックロビン音頭を踊っていたのを覚えている。今思えばすごい英才教育である。

さてこのパタリロ。常春の国マリネラで起こる様々な出来事について描かれたギャグ漫画である。

主人公はパタリロマリネラ国王にしていろいろ天才な少年である。そして巻き込まれるのが美少年大好きバンコランとその恋人マライヒ

このバンコランがどうしようもなく美少年好きであれこれ手を出してはマライヒをヤキモキさせる。このヤキモキするマライヒがまた可愛い。

またパタリロの部下であるタマネギ部隊も一見タマネギのような外見をしているが中身は揃って美男子だらけという美男子美少年満載の漫画である。

笑えるエピソードにシリアスも交えながら描かれているパタリロ。今読み返してみてもこんなこと少女漫画に書いちゃっていいのかという描写やマライヒが妊娠(繰り返し言うがマライヒは男である)したりとかいろいろ先進的な漫画。

現在単行本は98巻ととんでもない数になっているが初期の部分だけでも読んでみて欲しい。文庫版は50巻。

余談だがKGB(ケージービーではなくカーゲーベーと読む)とかMI6とかCIAとかをパタリロで知って後に社会の授業に出てきたとき本当にあった組織だったのか、と驚いた記憶。

 

少女漫画という名のBL漫画

驚いたのはこれらは「少女漫画」にカテゴライズされていることだ。当時は少女漫画としてBL漫画が連載していた。これは衝撃だった。すごい時代ではないか。

やはりこの時代のBLは耽美色が強い。現在世に出回っているBLとは異なる系統をしている。

詩的な表現が多くみられ、かつふわりとしたタッチで描かれているこの漫画たちは、なんというか、クセになる。

エロを求めるお姉様方には物足りないかもしれないが、この心に迫る感じ、是非味わってもらいたい。